東日本被災地と東北観光





東日本被災地の状況 2013/09/11-12

まず手始めに、原発の老舗である日本原電の東海原発に寄って見た。
入口道路はコーンでジグザクに作ってあり、物々しい感じがした。門で写真を撮ろうとしたら拒否された。


東海原発から海岸道路を走って相馬方面に向かって2時間。まだこの辺りは津波の影響が
出ていないと思いながら、道の駅よつくらで、一休みしようと立ち寄った。
そこで始めて被害に気がついた。仮営業の道の駅と船の墓場があった。
東電の広野火力発電所も原発との比較で見に行った。
原発と同じく入口は厳重に管理されていたので、離れたところから煙突だけ確認できた。
この煙突はごみ焼却場よりは大きいなと思った。


楢葉町の被災地を見て回った。除染の作業員は見たが、住んでいる気配もあるし、自販機もあるのに、住民の姿に会わない。
休業中の駅、壊れた車と家屋、除染収納袋置き場があちこちにあった。


写真の黒いのは、除染時にでた廃棄物の収納袋だろうが1立方メートルくらいの大きさである。
これがあちこちにあり、場所によっては住宅の隣や道路脇にも山積みされている。これらはどうするのであろうか?


福島第二原発の入り口まで行ったが阻止され、後ろに回った警備員に車のナンバーも控えられた気がした。
ここに行き着く道路には撮影禁止の看板が出ていた。遠くからの原発関係建物を望遠で撮影。
福島原発の門前まで行ったあと、国道6号線を北上した。途中、放射線の関係で完全に交通が遮断された。
そこに行くまで、交通遮断の案内があったが、迂回路があると思って進んだ。甘かった!いわき市まで40kmまで引き返す羽目になった。


高速道路のパーキングでの車中泊はまあまあでした。走行中の車の振動が伝わってくるのか?細かい振動をずっと感じた。停車中のトラックはエンジンをかけて休んでいる。
後部座席を倒すとフラットになるので、そこに薄いエアーマットと秋用の寝袋を使った。身長174cmだが、足も真っ直ぐ伸ばせるし、寝返りも充分できるので窮屈さを感じない。
目覚めた時に腰が痛いという情報もあったが、その心配はなかった。
ドライブ旅行の車中泊では、費用を切り詰めるために、山道具はいろいろ持っているので、食事はすべて自炊です。


福島の立ち入り禁止区域でUターンを命じられた。
南相馬までは40kmくらいなので一時間半で着くのだが、160kmも迂回して、道を間違えたこともあり5時間かかって、やっと南相馬の海岸まで着いた。 海岸から見る西側の町は津波で流されたのだろう、遠くまで平地であった。


南相馬の海岸から300メートルほど入ったあたりの風景だが、二年半経つのにまだこの状態の家がやたら多い


南相馬の緊急仮設住宅は、非常に綺麗でスッキリしてました。でも、心の中は心配が一杯なんでしょうね。
仮設住宅内に仮設のトイレが並んでいくつもあったけど、個別の家屋にはトイレがないのだろうか?


東京電力火力発電所の物々しい警戒と違って、東北電力火力発電所の玄関はオープンで警備員も誰もいない。
建物は海岸添いにあるけど被害はなかったのかしら?


福島の被災地を離れて会津と日光方面の観光 2013/09/13-14

福島被災地の見学のあとは、会津の五色沼に観光に行った。
五色沼は数十個の沼があるそうだ。私は散策路になっている柳沼、弁天沼、青沼、ルリ沼、みどろ沼、赤沼そして毘沙門沼まで七つの沼を往復1時間10分かかって散策した。
一番良かったのは青沼で、ひどかったのは赤くもないのに赤沼やルリ沼であった。


五色沼から60kmの会津大内宿に行った。金曜日なのに駐車場も宿内も一杯だった。
会津から日光経由で江戸までの宿場町で、地元は保存するのに苦労しているだけあって、見応えのある歴史であった。


大内宿から10kmばかりに塔のへつりがある。天然記念物で100万年ほどかけて侵食を繰り返しできたと案内板にあった。
私は見た瞬間に、日本のカッパドキアだと認識した。

行った事のあるトルコのカッパドキアにあるのとは数も大きさも比較にならないほどお粗末であった。
Facebookにアップしたら、二度と行きたくないところだとのコメントが有った。


昨日泊まった道の駅たじまは峠なので上水道がなかった。
次の道の駅湯西川は、設備が立派であった。足湯もあり、トイレや洗面所は暖房が入っており、トイレは熱いくらいのお尻洗浄もついていた。
車内泊の教訓は、いかに環境の良い道の駅を見つける事が重要であるかを痛感した。


日本風景街道の日光杉並木は、世界遺産で日光の社寺の入口参道と書いてあった。
何キロくらい続くのかは不明なので、調べたら35kmらしい。杉並木は昼間でも太陽が入り込まないのかチョット薄暗かったが、歩いて見る価値はあった。


世界遺産の日光社寺は輪王寺、東照宮、二荒山神社の一寺二社を指す。隣に徳川家光がいる。
いずれも拝観料がかかるので、年金生活の私は外から建物撮影で我慢する。
ここは人が多いが、静かな佇まいで歴史を感じる。


華厳の滝は日光からいろは坂経由で中禅寺湖のそばにある。
いろは坂は二車線の一方通行であることを知らなかったが、速い早いでビックリした。
数回見ている華厳の滝は、今回は水量も多く雄大であった。
節約のためにエレベーターを使わず、無料展望台なので落差97mらしいが迫力はない。


奥日光三名瀑は華厳の滝、竜頭ノ滝、湯滝だと言う。竜頭ノ滝はふた枝に別れた滝を正面から見て龍の頭を連想する。
二枚の写真はシャッタースピードを変えて撮ったのだが、あなたはどちらが好き?

奥日光三名瀑の湯滝の有料駐車場は400円、無料は370段の階段を往復する。
あなたはどちらを選ぶ?私は当然無料を選んだ。
この滝の落差は50mらしい、華厳の滝は落差97mで規模が違うが、湯滝は幅が広く、圧倒感がある。


節約の被災地視察も終わり中禅寺湖を出たのが1時半、片品村経由だと、沼田から高速道路だが4000円かかる。節約で、ナビ設定を近道にして下を走って、7時に飯能に到着した。
のべ走行キロは1170kmだった。初めての車中泊と自炊及び節約を数日間経験し、たくさんの教訓を得た。こういう旅行は中毒になりそうな気がした。

福島の被災地は一回は見学をしたかったので、良い勉強になった。

同時に、安倍総理のいう「過去も現在も未来も完全にブロックされている」には、IOC委員へのだましと世界へのうその発信と確信した。